2024年09月27日
夢のデバイス シューターワン令和版

"MGC GM2 Govrenment Shooter One Red Point"
MGCモデルガン、GM2ガバメントのシューターワンモデルです。これはGM2にレッドポイントが付いたものです。
あれ?持ってたはず?捨ててないよね?どこしまったんだろ?
という感じで、ずっと探してたのですが、ある日突然見つかりました。なぜかクッキーの缶に入ってました。。
汎用のケースやホルスターに入らないので収納に困った挙句、モデルガンを入れるはずもない大きな容器に入れて長年行方不明になっていたのでした。。間違って箱ごと捨てなくて良かったです。
さて、今回のGM2を見て、「こんなの売ってたっけ?」と思った方もいるのではないでしょうか。かなり印象の薄い製品なのではないかと思います。
まず、シューターワンとは何か少し説明します。弾が出ないモデルガンでも射撃を疑似体験できるようMGCが開発したターゲット型の電子デバイス"RAY-X203"です。
「シューターワン」という名称は一般公募で名付けられたもので、市販されたデバイスはRAY-X203のみなので、シューターワン=RAY-X203という認識で差し支えないと思います。
どうやって的の当たり外れを検知するか、というとモデルガンの発火時にマズルから出る微量の赤外線によるセンサー反応を利用していました。
ただ、キャップ火薬は非常に少量しか赤外線を出さず、ブローバック時にはセンサーでは検知できないという欠点がありました。
よって、当初はリボルバーでブローバック用のMGキャップB(黄色い箱)使用する場合に限り、シューターワンが作動する、という特殊な縛りがありました。(のちにシュータワンー専用で青い箱のMGキャップRが発売)
シューターワン発売時にはリボルバー(ヘビーマグナム)がオマケに付いてくるお得なセットで売り出したのでした。
でも、イチローナガタ氏やWA国本社長がカッコ良くガバメントを撃っている雑誌記事に魅了されていたマニアたちで溢れかえっていた時代。当然のようにガバメントでシューターワンを!!!という声が上がります。
オートマチックでもシューターワンが使用できるよう、MGCは急遽「レッドポイント」を発売します。
この製品はダットサイト風のプラスチック外装にストロボ機能が内蔵された発光デバイスでした。
スイッチオンでストロボ状の小さな光を短く発します。
レッドポイントはトリガーと連動した発光装置を作動させるスイッチを設置が必須であるため、GM5専用の製品でした。(のちにWAからAR7に搭載したモデルの発売あり)
GM5専用のグリップ一体型マウントを新規製作し、これにレッドポイントを取り付け、トリガーを引くと同時にスイッチオン(発光)するという構成でレッドポイント+マウント固定の一体という形のみで販売されました。

レッドポイントは「リーズナブルな価格設定でノーマルのGM5に無加工での後付け装着」を想定して開発されたと思われ、先端にレンズが無く両目でのサイティング(片目でターゲットを見て、もう一方の片目でレッドポイント内の赤いドットを見る)しかできないことや、スイッチバーが露出していたり、アンビセフティ等のレスト部分が長いと装着できなかったり、といった部分がありました。
レッドポイント発売からほどなくしてMGCは本命ともいうべき発光デバイス第二弾「エースポイント」を発売しました。
発光デバイス+マウントのGM5専用セットでの販売という形が継承されました。
エースポイントはエイムポイントを模したダットサイト風デバイスで先端にレンズが付き、ターゲットと赤ドットが重なって見えるようになりました。
また、赤外線発光装置が不可視光線になり、マウントもアンビセフティ対応となる等、グレードアップが図られました。
のちにスイッチ外部露出部分を無くすバージョンも投入されました。これは専用のメインフレームやトリガーバーを必要としましたが、好きな形のトリガーが選べる等のメリットも多かったと思います。
エースポイント対応モデルはGM5の他にM59、M586などが登場しました。
シューターワンはジャパンビアンキカップなどの競技大会での使用が主になってきたのでエースポイントはGM5のマッチカスタム系での活用がほとんどだったと記憶しています。
あっと言う間に型落ちとなってしまったレッドポイントですが、ここで意外な活用をされます。
既に旧型製品となっていたGM2と組み合わせて発売されたのです。
これはシューターワンのユーザー拡大に向けてテコ入れで投入されたものです。
今回紹介している製品がこれにあたります。
なので、GM2とレッドポイントは旧製品であったにも関わらず、シューターワン販売時代の末期に登場した製品なので、生産数は少ないのではないかと推測します。
GM2用のスコープマウントは金属時代のGM1用を流用してレッドポイントとスイッチを取り付けており、本体はサイド発火GM2最終期のCP-BLK組立キットと共通と開発コストを徹底的に削減して製品化したことが伺えます。
なんというか「冷蔵庫の残り物で作るアレンジレシピ」のような製品かと思いますが、サイド発火にも関わらず無調整で快調に作動したので、MGCの基本設計の良さに感嘆したものです。

MGCの想定では「モデルガンで気軽に射撃の疑似体験ができる」という新しい試みがあったはずですが、競技化、大会の厳格化みたいなことがメインとなってしまったので、ハードルが高くなりすぎた感があります。
私もシューターワン発売当時は子供ながら友達とヘビーマグナムで出場したりしましたが、すぐに出るのをやめてしまいました。
多くの人の前に立って競技に出ること、成績で優劣が明確に出てしまうこと、競技としての才能やモデルガンを確実に動作させるための技術力を要すること、正しく効率的な練習・トレーニング方法が分からないこと、競技中にマイク解説が入って自分のやっていることを批評されること、等々が内向的で運動もできない私にとって、あまりにも苦行と感じたのもありました。
とはいえ「外で射撃ゴッコをする」的な今までの発火遊び自体に戻る気もならず、仲間内でシューターワンをどこかに持って行って発火してみる、ということもせず、なんとなく急激にモデルガンへの「興覚め感」が表面化してきたような気がしました。
そんな状況だったので、シューターワンを境にモデルガン趣味をやめてしまったり、エアソフトガンに趣味を移す人が周りでも続出した体験があります。
私は刑事ドラマからモデルガンを好きになったので、作品から使用銃を考察してみたり、作中と同じ仕様に近づけてみたり、という本来の趣向に戻ったのですが、一番多かったと思われる「パンパンと発火してモデルガンを遊びつくす」という趣味層の人たちがゴッソリ減ったような感じを受けました。
本物の銃は「弾を撃つ」のが主たる目的であり、モデルガンはそれを模した精密模型です。まず「弾が出ない安全な玩具」という前提を明確に置いて、カタチやメカニズムを楽しむものなのです。
シューターワンの「弾は出ないが狙って撃つことができる」という新たな方向性は銃本来の目的に近くなり、モデルガン趣味の価値観を大きく変えてしまったと思います。
なんとなくですが、シューターワンはモデルガンにおける「禁断の果実」「パンドラの箱」みたいなものだったのかもしれません。
1985年あたりを境にシューターワンとともにモデルガン人気は下火となり、代わってエアソフトガン(ガスガン、電動ガン)がトイガン趣味の主流となります。サバイバルゲームや競技会なども盛んになっていきました。
「弾が出ない射撃」の最も精密で正確な最終形態はビームライフル競技だと思いますが、シューターワンがその領域に到達したかったのか、競技ではなく遊びとして的当て体験を発展させたかったのか、今となっては分かりません。
当時のマニアが期待していたのは服に取り付けられる小型のデバイスで、撃ち合いゴッコをしたときヒットしたか判別できる、といったものが最も多く挙がっていたと記憶しています。
これが実現していればモデルガン版のサバイバルゲームも広く行われていたかもしれません。
シューターツー、シュータースリーを見てみたかったですね。。
結局、モデルガン趣味の歴史でシューターワンは「無かったこと」に近い扱いになってしまい、現在のモデルガン市場において「シューターワン対応モデル」という表記を見ることはありません。。


さて、時は現代。玩具の部類ではありますが、令和のシューターワンとも言えるようなモノが売っていました。
ターゲットは電池駆動の可倒機能を有し、音声(ヒット音)も出ます。
ヒット後にターゲットが寝たまま、あるいは自動で復帰するか2モードがスイッチで選択できます。
M9A1風の銃本体は柔らかいプラスチック製で銃腔完全閉塞となっています。
機構としてはタニオアクションでプラ製のカートリッジが排莢されます。最終弾ではホールドオープンします。
スライドを少し引くと発光する構造なので、カートリッジを入れなくてもタニオアクションでトリガーを引き切る度に1回発光する、という仕掛けになります。
銃本体は軽いですがトリガープルは重く、ガク引きになりがちなので、的に当てるにはコツが要ります。
ほぼオールプラでデフォルメもあって、いかにもオモチャ!といった雰囲気はあるものの、サイズは1/1なので、腕のある方は外観を仕上げ直して、ディテールアップをすることもできるのではないでしょうか。


ターゲットをシューターワンと比較してみると、だいぶコンパクトになっていることが分かります。
試しにレッドポイントGM2で発光を当ててみたところ、反応(ヒット)しました。
エースポイントでは試していませんが、モデルガンでも使用できるのであればシューターワン的な利用ができるのかもしれません。
「ゴゴォーン」という派手な音でターゲットが倒れるので競技会みたいなものに使うよりは射撃ゴッコ的な使用が向いているような気もします。
現時点(2024/9)の実勢価格は画像と同じものが銃本体6千円前後、ターゲットが2千円前後です。それと別途乾電池が必要です。
ターゲットの数を増やしたり、ということを考えると手頃な価格帯かと思います。
弾が飛ばさず射撃体験ができる、というのは本当に安全です。オモチャ然とした見た目ですが、それがかえって安心という部分もあるので、とても良いことなのかなーと感じました。
あまりちゃんと調べてないのですが、このジャンルに複数メーカーが参画しているのか、他に銃種もターゲットも複数種類が存在していて、どんな組み合わせで遊ぶのか考えるのも楽しそうですよ。
モーゼルM712やルガーのような古いモデルからグロックなどの現代モデルがあるのは確認しました。
ひょっとするとMGCが本来目指していたシューターワンの未来はこんな感じだったのかもしれませんね。
** MGCMC BONDCHOP
http://mgcmc.blue.coocan.jp/
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