2025年04月11日

レアモノ症候群 M581

レアモノ症候群 M581
"MKK M581 Custom"

マルシン製モデルガン、M586をベースに外装カスタムしたM581です。

M581とはLフレーム357マグナムの固定サイト版リボルバーです。

S&W社は"DISTINGUISHED SERVICE MAGNUM"と命名しています。
カタカナにすると「ディスティンギッシュド・サービス・マグナム」といった感じでしょうか。

Kフレーム357マグナムにはアジャスタブルサイトのM19コンバットマグナムがあり、
固定サイト版はM13ミリタリーポリスが存在します。

なのでM581はLフレームのミリポリに相当するポジションのリボルバーと解釈できます。

レアモノ症候群 M581

画像の個体はかなり昔の旭工房カスタムです。
非常にシンプルな見た目ですが、なかなか凝ったカスタムとなっています。

カスタム箇所はフロントサイト、バレル上面、フィクスドリアサイト、ハンマースパーのスリム化です。
これにS&W純正サービスサイズグリップを装着しています。
(実物画像を探してみると、このタイプではなく、底部がラウンド状になっている方が多そうです)

レアモノ症候群 M581

上から見ると、「ミリポリっぽさ」が非常に際立ちます。

M581やM586といったS&W Lフレームは1980年に登場し、コルト・パイソンのようなバレル下のウェイト(アンダーラグ)が特徴でした。
このアンダーラグはKフレームやNフレームなど他のモデルにも採用され、一時期はどれもM586みたいになっていた印象があります。

コルトもキングコブラなどパイソン以外に採用されていたので、流行だったのかもしれません。

レアモノ症候群 M581

私がモデルガンを買うとき、特にカスタムを選ぶのはテレビや映画に登場するプロップガンの影響が大きいです。

ただ、このM581については、特に何かの作品で活躍したから、という理由で購入したものではありませんでした。

とにかく「見たことの無い珍しくて新鮮なモデル」という点に惹かれたと思います。

M586というモデルはとにかく当時人気が高く、「あぶない刑事」のタカ(舘ひろし)の使用で人気は不動のものとなりました。

モデルガンはコクサイ、MGC、マルシンが競作。マルイとクラウンからも発火型プラモデルが発売されました。
そんな感じだったのでM586は見慣れてしまったような記憶があります。
(いま考えると、複数メーカー競作なんて贅沢な良い時代でした)

そういった中でM581という「あれ?なんだこれは?」というレアなモデルに強烈に魅了されたのでした。

市販品には無いモデルに、何となくフラフラと吸い寄せられる「レアモノ症候群」になっていたと思います。
おそらくMGCのメーカー製カスタムなどで少数生産のレアのものが気になってしまう、という感じで徐々にこんな症状?が強まっていったのかな、と。

レアモノ症候群 M581

左の個体はイベントか何かで中古入手したもの。
MGCのM586 3inchをベースとしたM581化カスタムです。

ショップカスタムか個人カスタムか不明ですが、とても綺麗な仕上がりです。

3インチだと、FBIスペシャルっぽくなりますね。

レアモノ症候群 M581

実物でM581の3インチを見つけることはできなかったのですが、実在していても良いなと思うほどバランスが良く見えます。

M586では2.5インチや3インチが実在するので、固定サイトのLフレームで短銃身は需要が低いのかもしれません。
アンダーカバー用リボルバーなら、より小さいKフレームやJフレームもありますし。

レアモノ症候群 M581

M581らしさの出る上からの眺め。
こちらのカスタムはマグナポート加工がされています。

パフォーマンスセンターのイメージでしょうか。
綺麗な仕上げです。

レアモノ症候群 M581

ヘビーウェイト樹脂製のMGC末期生産モデルがベースと思われ、ブルーイング処理がされています。
経年変化で青味が薄れていっていますが、入手後は発火したり酷使していないので、比較的綺麗な状態を保っています。

レアモノ症候群 M581

以外と困るようで困らなかったホルスター。

アンダーラグがあったり、Kより少し大きいLフレームですが、手持ちのKフレーム用のホルスターにだいたい収まります。
(ものによってはホックがきつい、というのもありますが)

レアモノ症候群 M581

ハイパト(Nフレーム)やパイソンはKフレーム用ホルスターだとキツくて入らなかったりすることもあるのですが、Lフレームは意外といけます。
ただ、これは固定サイトのM581の話で、M586だとちょっとキツい、というのもあるので、あくまでご参考程度にお願いします。。

マルシンからはここしばらく完全新規のモデルガンは発売されていませんが、M92系やハイパワーなどのリニューアルやバリエーション展開はありますよね。
M581も製品化してくれたら非常に嬉しいです。
意外と人気が出そうな気がします。

今まで一度も製品化されていない、というのに理由があるのかもしれませんが。。


** MGCMC BONDCHOP
http://mgcmc.blue.coocan.jp/




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この記事へのコメント
>ハーヴェイさん

コメントありがとうございます。
おっしゃる通りM581のスペックから実用性は非常に高いと思います。
私は結構好きなのですが、マイナー感は否めませんね。。
MGCでは廃業末期に586ベースのカスタムがかなり作られましたが、広告等で全て掲載されていた感じではないので、バリエーション展開はかなり謎です。
586改ミリポリ風カスタムが製品化され、固定サイト加工は実績があったのでM581は製作可能だったと思います。
Posted by MGCMCMGCMC at 2025年04月14日 08:21
お疲れ様です!
S&W M581、かなりマニアックな逸品ですね。Kフレームだと357マグナム弾は、キックはキツいし、フレームに負担が掛かるのでLフレームで固定サイトのモデルを造るのは道理ですね。3inch〜2.5inchならコンシールドキャリーに最適かもしれませんね。S&Wのローマンといった感じでしょうか?
ベースがあるとはいえMGCはこういったカスタム製作には柔軟でしたね。ただ、ドラマや映画で使われてませんでしたね。Gun誌で見るまで存在すら知りませんでした。実用性はあってもドラマや映画では見映えも大切なのですね。今日もありがとうございました。
Posted by ハーヴェイ at 2025年04月12日 17:08
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